現在の閲覧者数: 『花咲くチェリー』5・23マチネ - hatti元気の素 観劇 ミュージカル

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『花咲くチェリー』5・23マチネ

文学座さんの公演です
紀伊国屋ホール

舞台はとあるイギリスの家族
父・母・娘・息子の日常から始まる

出演
ジム・チェリー・・・・・・・・・・・・・渡辺徹
イゾベル・チェリー(妻)・・・・・名越志保
トム・チェリー(息子)・・・・・・・・植田真介
ジュディ(娘)・・・・・・・・・・・・・・佐藤麻衣子
ギルバート・グラース
(ジムの同僚)・・・・・・・・・・・・大原康裕
ディヴィッド・ボウマン
 (種苗販売)・・・・・・・・・・・・石川武
キャロル(ジュディの友人)・吉野実紗
               (敬称略)

イギリスの家族なので呼び名は
ジム! や トム・ジュディ
こんにちは キャロルって
言ってますが、(笑)
舞台上には背伸びをしない
毎日の生活に疲れたサラリーマンで、
夢を語る事で現実逃避をする父親や
現実的に家庭を守る母、
美術学校に通う成績の良い娘や
父親に少しばかり批判的な息子がいて
ごく身近に見られる家庭の姿がある。

衣装も奇をてらったものではなく
金髪になったりもしていない。

夕食がミートパイだったり
りんご酒の樽?があったり
郵便の内容が徴兵通知だったり
まぁ その辺の近所の家族とは
違うと言えば違うけど・・・(笑)

以下はネタばれ含むなので
つ・づ・く・・・・(笑)

 あっ ここまででも
ちょっとネタばれしちゃってますね ^_^;








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渡辺・ジム
保険会社のセールスマン
何もかも上手く行かない
ハッタリの会社生活

その彼が夢見る
故郷でのりんご園経営
いつもその夢を語り・・
その夢は叶うはずのないまま
膨らむばかり

娘達の友人のキャロルに
向かって故郷のりんご園の話や
火掻き棒を手で曲げる事が
出来ると力自慢
でもそれは2本あるほうの
細い方ね(笑)
いつかはりんご園を持ちたいと
夢を語る 優柔不断の人、
夢追人 現実逃避 お調子もの?
生きるのに不器用な人

でも懸命に生きてる
こう生きるしかなかったんだろうと
見るものを納得させます

名越・イゾベル
感情を隠し、貞淑に生きる妻
台詞の受けに・・
心の奥に潜む感情が
見え隠れしている

話合う会話は、
掛け違ったボタンのように
収まっているのに
何処となく居心地が悪い

ジムの前で感情を押さえ込む
最後の思い切りの良さが
唐突にさえ思えるほどで怖い。

植田・トム
反抗的な部分も含め
優しいだけでもダメ
反抗ばかりでもダメ

父への思いや母との確執
さらっと見せてくれました

佐藤・ジュディ
多分 成績がよく潔癖で、
自分をしっかり持ってる
そんな娘・・・・
家を出たいと勝手に話を決めて
親の思いを振り切るのも
現代に通じますね

吉野・キャロル
ジュディとは全く違う
キャラのキャロル
本人にその意識はなくても
若さという武器を存分に使い
この家族に戦いを挑んで
いるのかもしれない
少なくとも 波紋を起こす源です(笑)

種苗販売のボウマン
会社の同僚のグラースも絡み
家族の秘密や確執が露になってゆく

仕事は上手く行かず
いつかは故郷に帰って
りんご園経営する・・・
と言うジムの夢は遠のくばかり


キャロルと部屋を借りて
家を出ようとするジュディ

徴兵通知が来てあとわずかで
入隊しなくてはならないトム

会社を辞めた事を切り出せず
酒に逃げるトム

家族は・・バラバラ

会社を辞めた事を知ったイゾベルは
家を売ってりんご園を買い・・・・
トムの夢を実現させようとするが
トムは、現実から踏み出すのが恐くて
返事が出来ない・・・

家族の思いは、絡みながらも
すれ違う
りんご園を買う事は夫婦として
やり直そうとするイゾベルの
最後の決断だった
決断が出来ないジムに
別れを告げ家を出てゆく
イゾベル

引きとめようとするジムは・・・・

ジムが最後に見たりんごは
いままで生きて来た数々の
思い出だったのかもしれない・・・

誰か一人が悲しい・・のじゃなく
一生懸命生きている人々だから
みんなが悲しいのかもしれない

ジムを囲む人々すべてが
悲しいのかもしれない

不思議な感動を残してくれた
舞台でした。
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