現在の閲覧者数: 『国民の映画』3・25ソワレ - hatti元気の素 観劇 ミュージカル

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『国民の映画』3・25ソワレ

ハッピーなミュージカルから
まったく違うストプ!(爆)

三谷さんの『国民の映画』
なぜかこのところ
ヒットラー関連の舞台に縁がある気が…。

ミシマ・ダブル
『わが友ヒットラー』
『マルグリット』もその時代
国民の映画もまたしかり
"あの方”と語られて登場する。


出演
ヨゼフ・ゲッペルズ・・・・・・・小日向文世 
ハインリヒ・ヒムラー・・・・・段田安則 
ヘルマン・ケーリング・・・・・白井晃 
マグダ・ゲッペルズ・・・・・・石田ゆり子
ツゥラ・レアンダー・・・・・・・シルビア・グラブ 
レニ・リーフェンシュタール
       ・・・・・・・・・・新妻聖子 
エーリヒ・ケストナー・・・・・今井朋彦 
フリッツ・・・・・・・・・・・・・・・・小林隆
グスタフ・フレーリヒ・・・・・・平岳大 
エルザ・フェーゼンマイヤー
       ・・・・・・・・・・吉田羊
グスタフ・グリュウンドゲンス
        ・・・・・・・・・小林勝也 
エミール・ヤニングス・・・・・風間杜夫
ピアニスト・・・・・・・・・・・・・荻野清子
  (敬称略)


ヒットラー内閣の宣伝大臣
ゲッペルズ(小日向)
執事の小林フリッツと二人
映画を見ている。

シーンは変わって
彼の屋敷に映画関係者を招き
パーティが始まろうとしていた。
女優のツァラ、エルザ 
俳優・二人のグスタフ
映画監督のヤニングスと
女流監督のレニ
そして反政府思想の
エーリヒも招かれた
メンバーにいる

迎えるのは大臣の
ゲッペルス,その妻マグダ

歓迎しない客 
政府高官のヒムラーも
強引に押しかけてくる

小日向ゲッペルズ
足の不自由な彼は
宣伝大臣として国の
芸術のすべての権限を持つ。
今はエルザが特に・・・
 お気に入りのようだ。

訪ねて来た客たちの
関係や人物設定などが
さりげなく語られる
台詞とその間で笑いが起こる
三谷さんらしい。

戦時下というのに
国費を惜しみ無く注ぎ込み
映画を製作すると言うゲッペルス
パーティに呼ばれた人々は
仕事の依頼をされる。

小日向ゲッペルズ
マニアックで女好き
感情のムラがあり気難しい男
そんなゲッペルズが
見えて来ます。
笑わせてくれるのに
寒々とした思いを
抱え込んでしまう。


段田ヒムラー
影が薄い男と言われ
影のようにそこにいる(笑)

後半では淡々と話す
ユダヤ人虐殺の計画に
恐ろしさを感じます。
"あの方"を疑う事無く
大量虐殺計画の執行に少しの
躊躇もない・・・

執事のフリッツに対する
ヒムラーは人間の感情が
感じられなくて怖い

普通の時代ではなかった
ドイツが舞台。

われわれは芸術を愛しては
いけないのか?

ゲッペルスの問いに

権利はあるが
芸術に愛されることはない。

応える白井ケーリング。
登場した時、
いったい誰っ?と思いました。
肉布団着込みまるまると
肥えてます。
動きにくそうなのに
軽いダンスまであります(笑)

シルビア・ツァラ
華やかな女優役
ちょっと口が軽いけれど
女優らしい感じのシルビア
新妻レニとのデュエットあり。
聞かせてくれます。

新妻レニ
合理的 打算的で
強い彼女
生きる自信に満ちています。
シルビア・ツァラとのデュエット
まさに競演!

今井・エーリヒ
反政府の思想を持ち
執筆活動を止められた作家役
政府に迎合する仕事を
受けるか? 大臣の妻のマグダは
好意以上の気持ちを持っている?
複雑な立場の今井エーリヒを
演じてくれます。

石田マグダ
ゲッペルスとは仮面夫婦?
夫の浮気にも感情を動かさない。
どんな立場なのか

吉田エリザ
何も知らない新人女優・・
いつの間にか ゲッペルスの
お気に入りになりのし上がろうとする
したたかさも魅せる

シルビア・ツァラの
さりげない失言から
執事のフリッツがユダヤ人と
ヒムラーに知られてしまう事に。
ヒムラーの冷酷な処置と
彼を守ることの出来ない
ゲッペルス夫妻。
そこで聴かされる
ユダヤ人排除の政府の決断に
俳優たちが仕事を断り
一人また一人と部屋を去って行く。
結局、そこで企画した映画は
作られないまま・・・

ゲッペルスは、
収容所に送られる事になった
執事のフリッツと二人で
見る最後の映画は・・・

終章 映画を見る二人

フリッツが 自らの死も
含めて、パーティに
来ていた人々のその後を語る


政府高官だった
段田ヒムラー・白井ケーリング
ともに服毒自殺 

風間ヤニングス
ツァラ・グスタフや
エルザのその後を語ってゆく

老俳優のグスタフは、
ナゾの自殺

あのお方が自殺したあと
ゲッペルズは家族とともに
服毒自殺を遂げた・・・・と

フリッツの言葉にあわせ
中央階段に一人ずつ姿を
現して・・・幕。

ある屋敷の一部屋での
出来事にまとめているけれど
硬質な舞台だ。
三谷さんの今までの作品と
ちょっと感じが違う?

テーマは重いけど、引き込まれた。


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