2013-04-24 (Wed)✎
@新国立劇場中ホール
任侠の世界
時は昭和初期
『人生劇場』が原作の物語
今回も・・原作は読んでませ~ん。
まず最初に登場するのは
浅野さん演じる黒馬先生
酔いどれの狂言回し。
角太郎とおとよ
角太郎を兄貴分と慕う宮川
吉良常と
吉良常が世話になった
恩人の息子 瓢吉
その恋人 お袖。
その家にと偶然逃げ込む
飛車角。
その後お袖と別れた瓢吉
女流作家の照代との恋
恋模様が絡み合う
二組の恋人たちと
関わりをもつ吉良常
人物設定が明快。
頑なに男道を通す飛車角
ひたすら飛車角を愛しながら
寂しさに負けて宮川に縋るおとよ。
出演
飛車角・・・・・・・・・・・・堤真一
おとよ・・・・・・・・・・・・・宮沢りえ
宮川・・・・・・・・・・・・・・岡本健一
瓢吉・・・・・・・・・・・・・・小出恵介
お袖・・・・・・・・・・・・・・小池栄子
黒馬先生・・・・・・・・・・浅野和之
吉良常・・・・・・・・・・・・風間杜夫
横井・・・・・・・・・・・・・・鈴木浩介
照代・・・・・・・・・・・・・・村川絵梨
寺兼・・・・・・・・・・・・・・逆木圭一郎
丈徳・・・・・・・・・・・・・・村木仁
デカ虎・・・・・・・・・・・・インディ高橋
熊・・・・・・・・・・・・・・・・礒野慎吾
夏村・・・・・・・・・・・・・・前堂友昭
熊木・・・・・・・・・・・・・・山森大輔
(敬称略)
着流しの飛車角
背中には阿修羅の入れ墨、
緋の長襦袢で飛車角に
すがる宮沢おとよは艶めかしい。
堤さん飛車角
古き時代の男を再現ですね。
岡本さんも押さえた感じの
男振りもまた痺れます。
耐える女を小池栄子さん好演。
なんか素敵に嵌ってる(笑)
小出・瓢吉
お坊ちゃんで優柔不断な
雰囲気が出てました(笑)
親分 吉良常
人の良さそうな親分(笑)
伝説の親分にしては
ちょっと軽いかも。
浅野黒馬先生は
肩口が破れ膝には
接ぎ当てのあるズボン
そして酒を飲んでは千鳥足
時にダンスになってます(笑)
上手い。
任侠の小金一家
寺兼や丈徳には
劇団新感線の逆木さん
村木さん 手下に
インディさん磯野さんなど
殺陣には慣れていて
堤さんも新感線に御馴染みで
息もピッタリ!
迫力ある殺陣シーンでした。
組の抗争に巻き込まれ
人を殺めた飛車角は刑務所へ
そこで出会うのは
瓢吉の友人
鈴木さん演じる横井。
これが 異常にうるさいっ(笑)
これだけデフォルメされると
そりゃ無いんじゃない?と思うけど
インパクトは ダントツ強い。
村川さん演じる照代は
瓢吉の新恋人
現代的な強い女性。
瓢吉の心にはお袖が居ることを
感じて 自ら結論を出し
瓢吉から去ってゆく。
ひたすら耐えるお袖は
ただ一度だけ 瓢吉に
思いを叫ぶシーンが哀しい。
音楽も哀愁を帯びた曲調
オリジナル・メイン・テーマ
『今ひとたびの修羅』も
なんども聞きたくなる
そんな曲。
舞台転換も客席に向けた
交差するライトの影で行われたりして
いのうえさんらしい。
ラスト近く 降る雪の中
舞台中央に足取りも弱く
去ってゆく芸者姿のおとよ。
とても美しいシーンになっていました。
現代とはあまりに違う生き様に
かえって舞台に入り込むことが
出来たのかもしれません。
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